光村3年 上   
イルカのねむり方 1  指導案

   第一次指導(概観の指導です。)

  1. 一読します。次に、題名を手がかりにどんな話だったかを考えて話の輪郭を決めます。
  2. 印象に残っていることを整理しながら、大事な言葉を書き出していきます。
  3. 書き出した言葉を並べて、相互の関連を考えます。
  4. そうして、話を幾つかのまとまり分けてみます。
  5. それから、話の山をいくつか決めます。ここまでが概観です。

 区画をどうするか考えながら読みます。今回は、段落ごとの区画がよいと判断しました。これで、1よむが準備できました。

一 よむ 6名 区画毎に1名割り振ります。長い場合には、区画の中を分けて読ませます。
   * 指示  読む人は立ってゆっくり大きな声で読み、聞く人は本を立て腰も立てて静かに聞きましょう。
      評価  読み手と聞き手のよい点をさわやかに評価する。たどたどしい読みは、ゆっくり読んでくれたのでよく分かったよ、と受け止める。

二 とく (読後感の整理の話し合い。)

 
○ 題目 (題名を糸口にして「いるかのねむり方」の輪郭をはっきりさせる。)
  1 この話は動物の行動を研究している寺島さんが子供向けに書いた本の中に出ている話です。
    眠り方のついて書いてあります。
みなさんのねむり方について話してください 

  2 次にイルカについて考えます。みなさんとイルカの似ているところはどこでしょうか

  3 息をしているところです。水の中に住む魚はえらで呼吸するので生きていけますが、イルカは息継ぎをしなくてはなりません。
    みなさんと同じように眠るとイルカは息継ぎができません。そこで、不思議に思って研究しようとしたのが誰ですか

  4 関口さんの研究したことを寺島さんが子供向けに書いてくれたのがこの話です。

 ◎ ひびき (寺島さんが子供達に知らせようとしたことから響いてくるものを整理する。印象の強いところを整理する。筆者の喜び・感動も含めて)
  5 研究を始めた関口さんが最初にしたことは何でしょうか

  6 先ず、観察することから始めましたが、眠っている姿を見付けることはできましたか

  7 でも、最後にイルカの眠っている姿に結び付くことを見つけました。どんなことですか

  8 片眼を閉じていることと眠っていることを結びつけるためには、誰の力が必要でしたか

  9 こうしていろいろな研究から「イルカのねむり方」という面白い話ができました。

 ○ 手引き (この話を一握りにしてポケットにしまって帰れるようにする言葉を各区画から書き出すよう指示する。)
  * 指示 各区画からイルカはという文を探し、イルカのしていることを短い言葉で書き出しなさい。2はイルカたちはになっているが。

三 よむ(黙読) 四 かく(視写 抜き書き) 同時進行  最初は、全員で何個かやってみる。力の弱い子のための演習をする。
                   教師は板書(机間指導をして回りながら書き足していく)

   1 くらして  2 およいで  3 ねむって  4 ねむって  5 とじて  6 ねむって

五 よむ 指黙読(指示棒に合わせて黙読する) 指音読(指示棒に合わせて声を揃えて音読する)
  * 指示 この棒の動きに合わせて目で読んでください。 今度は、腰を立てて声を揃えて読みます。
    
(指揮は、一つの言葉を一振りで行い、読み終わったら軽く黒板を押さえて音を出す。)(最初の部分を読んで聞かせてから、はいと始める)

六 とく (五よむで読んだことをもとにして話し合う。文章の構成と山を発見する話し合い。)

 ○ 事実(書かれている言葉を関連付けること)・区分(書かれた言葉が関連付けられると区分しやすくなるのが子供の感覚である。)
  1 「ねむって」が3つありますが、関口さんが自分で見つけたのは、何番ですか。(3と4の「ねむって」に赤で傍線

  2 では、6番は何の研究と結び付けられたから分かったことですか。( と板書)

  3 脳の研究から分かったことは、どんなことですか。(とじての下に と板書)

  4 それで、やっと疑問が解けました。どんな疑問でしたか。(およいでの下に いつもと板書)

  5 それは、イルカがどこで暮らしてくるから身についたねむり方ですか。(水の中 と板書)
    (私たち人間もこういうねむり方ができるといいね。面白い話だね。)

  6 イルカの研究のことが書いてあるのは、何番から何番ですか。(1と2〜6に2区分する括弧をつける)

  7 関口さん以外の研究者のことが書いてあるのは何番ですか

  8 2から4は、関口さんの観察したこと、5が脳の研究、研究の結果が6に書いてある。(括弧で区分しながらまとめる)

 ◎ 山(この文章を詳しく読んでいく区画をはっきりさせる。)
  9 この話を詳しく読みます。どこを詳しく読んでみたいですか
    (次の1時間で終わるとしたらどこを読みたいか考えさせる)
    (4、5区画を選ぶでしょう。どちらでも対応できそうである)

七 よむ  (六とくで扱ったことを確認しながら5よむで読んだところを読む。)
   *指示 今日の勉強を振り返りながら声を揃えて読みます。腰を立てて、はい。(読み声に授業の充実感が伝われば、よい授業になっている)

イルカのねむり方 2に続く

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