通 信 講 座                 講座用メイル 和雄ドット桐田アットマークGメイルドットCOM (kazuo.kirita〈atmark〉gmail.com)


第1回

 今回、下記のようなメールでの通信講座が、実現しました。この経験を生かしていきたいなと、思っています。

 くじらぐも」光村1年下 について  11月1日 掲載

S先生

現在「くじらぐも」の授業にK先生が臨んでいるところです。事前にゆっくりご相談できませんでしたが、先生が、パソコンで指導案を送って下さいました。実際の授業は、指導書を参考に5つの場面に分けて、進めています。でも発問等とても参考になります。授業記録を今とっているので、 24日にお持ちしたいと考えております。明日、くじらぐもに乗る場面です。

桐田

「くじらぐも」立案、大変でしたね。先生の案でやってみてください。私は、この話を読んで下記のように感じました。この話は、子どもたちとくじらぐもが友達になったという話です。このくじらぐもは、子どものくじらでしょうね。普段一人ぼっちで空を泳いでいます。でも、今日は、元気な子どもたちとお友達になれて大喜び、子どもたちも不思議な体験ができて大喜びです。この時期に読むとぴったりの話です。24日の報告を楽しみにしています。

S先生

これまで先生の提案を取り入れたり、指導教官のアドバイスを入れたりして進めてきましたが、最後の全体を振り返る授業として、どのような終わり方をしたらよいか、今日、二人で相談したのですが、行き詰まってしまいました。明日、またメールでやりとりして考えます。アドバイスいただけたら幸いです。

桐田

芦田教式のページ 第117回の筆録
の中に「くじらぐも」が載っています。笠原昭司先生(指導部長)の実践と感想文が参考になります。

S先生

桐田先生、かってなお願いに答えて頂き、ありがとうございます。K先生の教育実習もあと1日となりました。教育実習は2週間後に今度は特別支援学校での実習が続くそうです。国語の授業の楽しさ、難しさを感じた貴重な機会でした。指導教官の応援もあり、何とか最後まで「くじらぐも」に取り組むことができたので、24日、もし実習関係の仕事にぶつからなければ、出席してくれるとおっしゃっています。

桐田
 
K先生からメールがありました。音読会を開くようですので、そのことについて考えて返事を書きます。第三次指導を作りましたので、S先生には添付します。授業を見ていないので、ズレているでしょうが、こんなこともできるかなと書いてみました。

先生
 
初めまして。Kと申します。この度は、S先生のご紹介で、くじらぐもの授業をするに当たり、ご相談に乗って頂きありがとうございます。明日、教育実習で最後の国語の授業をします。今までの授業で、子供たちは音読に力を入れているようなので、最後は音読発表会をしようかと考えています。その際、班で分かれて発表して貰おうと考えているのですが、場面によって重複するところがありますので、他の児童が集中力を持って友達の発表を聞くようにするためにはどうしたらいいかと、悩んでいます。
 そして、「くじらぐも」最後の授業となりますので、音読発表会を終えたあと、どのようにしてまとめたらいいかなど、迷っています。

桐田

こんにちは。2時間ほど時間をください。音読会について考えてみます。S先生からの話で、第三次指導の案を作ってみました。添付します。19時過ぎに、音読会について返事します。後ほど。

K先生

 桐田先生、お忙しい中、授業案まで作ってくださりありがとうございます。お陰さまで、明日の授業の流れが見えて来ました。11組のみんなと授業をするのは、泣いても笑っても、明日が最後なので、これまでみんなが私の授業に着いて来てくれたこと、その感謝の気持ちが伝わるよう、精一杯授業をしたいと思います。

桐田

こんばんは。聞く力を育てることは、小学校低学年での大事な課題です。面白いという気持ちをもたせることが基本です。同じようなことをしていると飽きられます。音読発表会も、そういう面があります。 案を考えてみましたので、添付します。ヒントになればよいのですが。自分の精一杯が、子どもにも伝わります。楽しんで最後の授業をしてください。

第2回
         しらべ
日本語のひびき 東書5年 について  11月8日 掲載

桐田

Yさん、おはようございます。
「日本語のひびきー冬」東書5年の教材を添付します。この教材は、春夏秋冬に分けて年4回取り上げてあります。最後の教材という位置づけです。
この教材は、今の指導要領の改訂に伴って教材になった新教材です。
光村では「季節の言葉」でやはり春夏秋冬に分けてあります。
前に、その教材で授業をしたときの案が残っていましたので、添付します。(使用資料)
ところで、「日本語のひびき 冬」という題をどう扱うかにかかりますが、いろいろと難しいことを考えないで「冬」をテーマにして作られた詩歌を味わうと考える手もあります。
K先生にも送りたいと思います。

桐田

Kさん、おはようございます。Y先生と通信講座を試みます。
14日の宮城いずみ会例会までに案が届けられるとよいかなと思っています。
例会の最後にでも資料としてお配りいただけるとよいと考えています。
一言、報告まで。

Kさん

資料、ありがとうございます。
光村にも似たような教材があるのですね。
この教材は、見開き2ページですが、立案の前の教材研究に苦しんでいます。
ぜひ、ご助言ください。よろしくお願いします。

桐田

Yさんとの通信講座をHPにアップする予定です。Yさんからの返信が届いていないので、それを受けて、私の案を示したいと思っています。
この教材は、編集者は音読中心に考えているのではないでしょうか。

詩をいろいろな学校で、多くの学年で授業した経験から、次のことを感じています。

 1 音読から暗唱へという流れの中で「中身を考える」と自然に暗唱できるようになること。
 2 音読・暗唱の音声言語中心の活動の中に「視写活動」の文字言語を入れることが「どの子にも暗唱への道」をひらくこと。
   (人には、聴覚優先、視覚優先、両方使えるタイプがあるようですから。)

 3 板書を少しずつ消しながら暗唱させること。
   ・ 漢字に意味があるので漢字を残すことで
内容がイメージしやすいこと。
    (漢字のべた書きという視写の授業を見せていただいたことあります。

      説明文には向いています。社会科の授業などでは有効だと思います。メモ書きにも有効です。
      こういう体験に意味づけをすることも必要です。(教師が教える大事な視点です))
 4 全体で暗唱してからグループへ、そして、最後に個人にという順序も教育的配慮として大事だということ。
    
13日(金)の朝までには、私の案をメールします。


Yさん
  11月10 掲載

こんばんは。

いただいた教材を読んでいます。
「日本語のひびき」と書かれていますが、教材には「日本語のしらべ」とあります。
ひびきとしらべは少し意味が異なるように思います。

2時間扱いで取り扱うかな、と思っています。
1時間目は「北風の中」、2時間目は左のページの短歌と俳句をと。

1時間目の方は、きちんと全文視写して取り扱います。
2時間目の方は、夏の会の2日目でやったように、浅く、さらっと取り扱いたいと思います。

1時間目の六とくは、
  1・2連と3・4連がひとまとまりになっていること。
  1・3連は、ぼくは北風を自分とは違う存在と感じていること、
  2・4連は、ぼくと北風が似た存在であると感じていることを押さえ、
        ぼくがしたいこと(もっと高く跳ぶ)から入って、
        「夢を割る」「さがしている」「駈けていく」を考えさせたいと思います。
         ただ、「夢を割る」という表現が、どういうことなのか分かっていません。
         インターネットで検索してみたのですが、見つかりません。
        「割る」は形ある物を壊す、2つにする、というような意味です。
         夢に形があったっけかな?とか、寒さで夢が凍り付いたかな、それを壊すのかなと思ってしまいます。
        「北風の中ぼくの少年期」という表現も、よくわかりません。
        「ぼくは少年期のなかにいる」ということなのか、「ぼくの少年期を割る」という意味なのか判然としません。
 
2時間目の六とくは、
  6つの歌を全文視写して
        ・冬の寒さがよりいっそう際だっている歌と
        ・冬なのに、暖かさを感じる歌の2つに分けて(探させて)考えさせたいと思います。
  最後は暗誦かと。

  いかがでしょうか。


桐田

おはようございます。
「しらべ」でした。「ひびき」とでは「ひびき:語感」も違いますね。
ありがとうございます。通信講座等を修正しておきます。

私も、大きな流れとしては同じです。
明日にでも、案を仕上げて送ります。
Kさんにも転送します。


Kさん
  11月16日 掲載

早速のお返事、ありがとうございます。

私も、冬の寒さを感じるものと暖かさを感じるものに二分できると考えました。
ただ、この教材を1時間で扱う案を考えようと思っています。
詩も含めて、寒いものと暖かいものという概観をし、いくつか選んで扱うことを考えています。

とりあえず、ここまで。


桐田

おはようございます。

配当時間や扱いの軽重によっていろいろな案が考えられますね。
今日、明日のうちに私の案を送ります。
Yさんにも転送します。


桐田

こんばんは。試案をおくります。(資料


北風の中 という詩ですが、『夢を割る』の意味がなかなか解けませんでしたが、
辞書を読んでいて、「口を割る」という例に秘密を話すというようにありました。
これで、そうだと、気付きました。

短歌と俳句、情景をイメージさせる問いが、うまく見つかりません。
また、考えてみます。そのうちに、HPにアップします。

宮城いずみ会の様子をお聞かせください。
通信講座の活用も工夫したいと思います。


Kさん

指導案ありがとうございます。

明日の宮城いずみ会に持参して、会員とともに勉強させていただきます。
こうして、通信講座という形で参加していただくのも、一つの工夫ですね。
会が終わったら、報告します。

Kさん

今日の勉強会は、7人の参加でした。
学校行事のため参加できなかった会員がいました。

「日本語のしらべ  冬」について、4人が提案しました。
桐田さんの案を入れると5つの提案になりました。
おかげさまで、よい勉強会になりました。

「夢を割る」の解釈は、「子どもの夢を捨てる」ということで一致。
そして、「もっと高い夢を持つ」という、強い気持ちが感じられる詩であると考えました。

短歌と俳句の部分では、順番に説明するような扱いになりがちなので、工夫が必要だと思いました。
参考までに、拙案を添付しました

次回は、12月12日(土)13:30からです。
教材は、東書3年下「モチモチの木」を扱います。
ホームページへの掲載、よろしくお願いします。



桐田


おはようございます。

面白い会になったようですね。

通信講座にアップします。

いろいろな案があってよいと思います。
そのことをベースにして各自の工夫が進むことが大事でしょう。


「モチモチの木」は、米澤先生、笠原先生、助松先生の筆録が残っているように思います。
先ず、自分の力で読んでみた案を立てることが大事です。それから、先達の壇を見ることが大事でしょう。
12月の例会、HPに載せます。また、SENSEIPOTALにも掲載します。


Sさん

日一日と寒さが強まります。雪の到来ももうすぐです。
14日(土)宮城いずみ会を開催しました。学校行事等で参加者が少なく7名でした。
桐田先生からいただいた「日本語のしらべ」 K先生が読みながら説明してくださいました。
特に「北風の中」「ぼく」の使い方、繰り返しの効果、
風から逃れる姿か、立ち向かう姿か、子供への問いかけについて、みんなで学びました。
ありがとうございました。
12月は『モチモチの木』(東書3年下)を予定しています。
寒さが厳しくなります。時節柄ご自愛ください。


 第3回  モチモチの木 東書3年下   光村3年下(参考)

桐田

さて、モチモチの木 光村3年下 
3年ほど前に、福島の学校での授業の時に作った指導案ですが、添付します。
昨年度の教科書、東書3年下には載っていませんでしたので、
今年の東書の教科書を図書館で調べました。
挿絵が違っていますが、他は同じでした。
私の区画は、小見出しで5つに区画し、「豆太は見た」を3区分しましたので、計7区画にしてあります。
「4…豆太は見た 5…「医者様を呼ばなくちゃ」 6…豆太は、小屋へ入るとき」です。
12月の例会での様子をお知らせください。

Kさん

指導案送付、ありがとうございました。
本日(12月12日)の宮城いずみ会で、参加者に配布させていただきました。
本日の参加者は、11名でした。
学期末の忙しい時にも関わらず、現職が3名参加してくれました。
また、東北福祉大学4年生の女子学生3名が参加してくれました。
幼稚園教諭・保育士のコースで学んでいるそうですが、小学校教育についても学んでおきたいという、意欲的な皆さんでした。
よかったら、また参加してもらいたいと思います。
残りの5名は、リタイヤ組ですが、気持はまだまだ現役です。
若いメンバーを前に、熱のこもった話し合いができました。

「モチモチの木」の区画は、5~7区画、手引きは「豆太の言葉」がほぼ共通の意見でした。
桐田先生の案も共通のところがあり、皆、安心した感じがありました。
単元全体の構想を立てていただき、現場の先生方には大変参考になると思います。

Sさん(葉書でいただきました)

12日宮城いずみ会を行いました。
学期末で現職が少なかったですが、東北福祉大学4年生の学生さんが3名参加してくれました。
幼稚園の先生を目指しているそうですが、小学校との接点を知りたいとの話でした。
Kさんからは、桐田さんからいただいた資料を説明してもらい、とても内容の濃い会となりました。
ありがとうございます。1月は『ニャーゴ』(東書2年下)を予定しております。来年もよろしくお願いします。

第4回  ニャーゴ 東書2年下 

桐田

ニャーゴの案を作ってみました。
読み取り3時間、紙芝居2時間で作りました。区画も、紙芝居を考えたものにしました。

簡単にまとめましたので、分かりにくいかもしれません。
恐怖感が、偏見につながります。猫は逃げるものを追う習性があります。
恐怖感のない子ねずみは、自然に振る舞っています。
それを見た「たま」は主導権を握られてしまいます。
そして、子ねずみの優しさに胸(お腹)もいっぱいになってしまいます。
そんな雰囲気が出れば楽しい話になるのですが。
みなさん方によろしくお伝えください。

Kさん

11名の参加がありました。12時半から約1時間、お弁当や持ち寄ったお菓子、漬物などを食べながら新年会。

その後、13時半から15時過ぎまで、「ニャーゴ」の指導案の検討会をしました。

第一次指導では、立案してきた5名中、4名が6区画、1名が3区画でした。
桐田さんの案では挿絵に合わせた7区画でしたね。6区画の案は、桐田さんの案で言えば、4番目と5番目を一つにした案でした。
3区画の案は、ねこがニャーゴと言った時の様子を書くという手引きによるものでした。
それぞれの案について、立案者の説明を聞き、話し合いました。
区画の仕方、挿絵の使い方、教材文の押さえ方と授業の進め方などが話題となりました。

第二次指導では、桐田さんとほぼ同じ場所を選んで扱う案で一致しました。
ねこの気持ちが変わったところを丁寧に扱えば、ねこの「たま」が、子ねずみたちを食べる気がなくなったことがよくわかります。
「食べそこなった」のか「食べ忘れた」のか、「とても食べられなくなったのか」あたりは、
あまり限定せず、子どもたちに任せてもよいように思います。

次回は、2月13日(土)で、通常通り13時30分から行います。
教材は、東京書籍6年の詩「春に」と決まりました。
小学校最後の詩の教材です。
どう扱うのか、また、勉強したいと思います。
 

桐田 

1月例会、楽しい会になったようですね。
私の案、二とく、六とくと板書事項中心にを書くようにすればよかったなと思いました。
次回は、そうしたいと思います。



第5回   春 に 谷川俊太郎  東書6年


桐田  

この詩も卒業を控えた6年生に向けた記念に残る教材です。谷川さんの『生きる』も素敵ですが、『春に』も卒業生の共感を得られる教材です。
私は、この詩を次のように考えてみました。「この気もちはなんだろう」が4か所に出てサンドイッチの形になっています。
ですから、区画を3つにしました。
 
 1 この気もちはなんだろう                 ※この行を A とします。
  
   目に見えないエネルギーの流れが           不可A(つながらないという意味)
   大地からあしのうらを伝わって              不可A
   ぼくの腹へ胸へそうしてのどへ             不可A
   声にならないさけびとなってこみあげる           A
   この気もちはなんだろう
  
 2 枝の先のふくらんだ新芽が心をつつく            A
   よろこびだ しかしかなしみでもある            〃
   いらだちだ しかもやすらぎがある             〃
   あこがれだ そしていかりがかくれている         〃
   心のダムにせきとめられ                 ?A 
   よどみ渦まきせめぎあい                 ?A
   いまあふれようとする                     A          
   この気もちはなんだろう
  
 3 あの空のあの青に手をひたしたい             A
   まだ会ったことのないすべての人と         不可A
   会ってみたい話してみたい                 A
   あしたとあさってが一度にくるといい            A
   ぼくはもどかしい                       A
   地平線のかなたへと歩きつづけたい           A
   そのくせこの草の上でじっとしていたい          A
   大声でだれかを呼びたい                  A
   そのくせひとりで黙っていたい               A
   この気もちはなんだろう
 
「この気もちはなんだろう」という問いが、何時の頃か分からないが、春になると訪れる。
そんな状況から生まれた詩だと考えました。
1行目の「この気もちはなんだろう」の「この」は、普通はその実態が示されている時に使います。
ですから、すでに感覚としてして自覚していることを深く観察していきますよ、というサインだと考えました。
区画 1は、観察して先ず気づいたことです。自然のネルギーに私が反応していることに。
区画 2は、そうしたエネルギーの具体像を「新芽」に発見したのでしょう。
        そして、気付いたのです。自分の心に、気もちに。8行目~10行目にはっきりと示しています。
       それらの行の始めは 5音で「だ」という断定で切れています。
       しかし、1字開けて反対の感情を表現しています。ここが、この詩を貫く流れを象徴しています。
区画 3は、外へ向かっていくエネルギーが満ちてきます。「したい、…たい」で表現されています。でも、……。
「この気もちはなんだろう」と、結論を急ぎません。
生きるということは、いつもそんな状況の中にあるのだなというのが私の感想です。

次に、詩としての効果を高める技法について考えました。
 ・ 「5音」「7音」で終わっている行が多い。
 ・ 韻を考えている。特に区画3に目立つ。

これらを考えながら、案を作っていきます。       2月8日


Kさん

「春に」の詩の扱い、今、考えています。

子供に具体化する難しさを感じています。

桐田

指導案を送ります。宮城いずみ会委員によろしくお伝えください。

Kさん

私は、この詩を具体的に取り扱うためには、二とくで、「気持ち」を出すのは控えた方がよいと思います。
ですから、二とくのの発問は、

   「この詩で春だと分かることは何か」
として、
   「枝の先のふくらんだ新芽」を引き出し、
   その後「大地」はどうなるのか、「空」はどうなるのかと、
   具体物から問うていきたいと考えます。

   手引きで、「気持ちを考えながら書く」ように指示をします。
   六とくで、初めて「気持ち」の変化を問えば、

子どもたちには、分かり易いと考えました。
 


Aさん(封書で送られてきました)

宮城いずみ会への寄稿いつもありがとうございます。
 
 こちらの資料をそのまま全てHPに載せるのはいかがかと思い、皆さんに諮ったところ、
 M先生は『書いたことと説明と合わせて一つなので、そのまま載せることは抵抗がある」とのことでした。
 その都度、声をかけて了解を得ることが必要だと考えました。

 私のを載せて、他の人の反応をうかがうという緊張感を持って学ぶのも、いい学びかもしれないと思いました。
 内容を点検して載せるか載せないかを判断してください。
 
 教材分析・指導案(板書事項)は、こちらを見てください。

桐田

お便りありがとうございます。
この通信講座は、いろいろな案を載せて、皆さんの立案の参考にしていただくのがよいと考えています。
教材の分析と案とに分けて書いています。Aさんの教材観がよく分かり、参考になります。
私は、教材分析はメモに書いたりする程度ですが、こうして、ワープロに仕上げるのは大変なことだと思います。

「春に」の詩の形式を、【この気もちは なんだろう】と【この気もちは なんだろう】のサンドイッチになっていると感じました。
3つの具が用意されています。
Aさんの分析では、【この気もちは なんだろう】と答えの組み合わせで、
最後の【この気もちは なんだろう】の答えは読者にということでしょうか。余韻のある授業になりそうです。

『国語科指導の単純形態』では、詩の授業は原則1時間扱いになっています。
<二とく>で第一次指導を行い、<六とく>で第二次指導を行います。
第一次指導 <二とく> は ○題目 ◎ひびき 〇手引き となっています。
第二次指導 <六とく> は ○語義・区分 ◎ ○余韻 となっています。
そこで、<二とく>では、何をするかですが、詩の特性と響きを扱うことになります。
詩の特性とは、韻文としての特徴を明らかにすることです。また、『ひびき』は、詩が生まれたもとを予想することです。
では、<六とく>では、何をするかですが、<二とく>で予想したことを文字語句で確認することです。

この「春に」は、長い詩です。全文視写をすると、字数が多くなり過ぎます。1時間では無理かもしてません。
60分授業という手もありそうです。<四かく>で休憩を入れると、全文視写も可能でしょう。



第6回   どうぶつの赤ちゃん   光村1年


Sさん

光村1年は「てがみをかこう」の次が「どうぶつの赤ちゃん」になっています。

たぬきの糸車」は桐田先生のていねいなご指導をいただき、ありがとうございました。

結果は私の理解不足のため、本文の聴写だけで、次の読み取りまで時間がなく、

ほとんど読んだだけで終わってしまいましたが、子ども達にはかわいいたぬきとおかみさんの交流ははっきりわかったようです。

また、実質的な担任を始めたばかりの木金土が学校公開で、その授業の様子をお見せできたので、

真剣な子ども達の様子は心に残ったようで、感想に書いて下さった方もいらっしゃいました。

教室の空気が一瞬のうちに変わり、こちらも子どもも真剣でした。いずみ会式指導の正しさを実感したところです。


桐田
 
どうぶつの赤ちゃん【ライオン・しまうま、それに、発展教材になっているカンガルーも含めた】指導案を作ってみました。参考にしてください。

昨年、カンガルーの赤ちゃんのところだけを授業した案も添えます。少し盛り込み過ぎでしたが喜んでく手ました。板書したところは暗唱してくれました。

      
第7回       おにたのぼうし
      教出3年

Mさん

おはようございます。 いつもお世話になっております。
3年生 3月教材の 「おにたのぼうし」の案がありましたら 教えてください。
よろしく願いします。 

桐田

おにたのぼうし、昔、助松先生の授業を見た記憶があります。筆録を探してみましたが、見つかりません。

三省堂の教科書が手元にありません。図書館も、蔵書点検中で閉館です。教出の教科書3年下にある「おにたのぼうし」で作ってみました。

挿絵が、違うかもしれませんが、帽子に関係した絵は出ているでしょう。そこは、臨機応変に対応して参考にしてください。

私の案を送ります。Mさんの【ひびき】を大切にして、ご自身の納得いく案に修正してください。楽しんでください。


第8回    た ぬ き の 糸 車    光村1年下  東京いずみ会3月例会報告


⑥ 第一次指導
   絵・区画と手引きを合わせて考えると「たぬきのしたこと」が手引きになりますね。そこで、題目は「たぬき」から始めるか「糸車」から始めるかになりますね。
 
 二 とく の検討
 
 ○ 題目   すると、おかみさんの糸車がたぬきの糸車になった話だとすると「糸車」からいけそうですね。
        ① この糸車は、誰のものですか。(おかみさん) この話は、おかみさんの糸車がたぬきの糸車になったという昔話です。
        ② 糸車の絵が3つあります。一番最初の絵を開けてください。(脚注の絵が最初)
           大きい車と小さい車の音、音が違います。クルクルはどっちでしょうか。(小さい車 左手で糸を紡ぐ方 大きい車 右手で回す 補説)
        ③ たぬきの糸車になっている絵を開けてください。
           この時のたぬきの顔は、どんな顔だろうか。(嬉しい、得意など) おかみさんのような顔をしているんじゃない。(笑いを誘う)
        ④ このような顔ができるのは、どこの絵を見ると分かるの。(2の絵)ここの勉強の仕方がすごくうまかったね、どこがよかったのかな。
           (絵を見ながら、その情景を話し合いイメージを広げると楽しくなる) 
 ◎ ひびき
        ⑤ たぬきは、ここでしっかり勉強したので満足して帰った話ですよ、とすれば… これは、たぬきの喜びでもあり、おかみさんの喜びでもあります。
           この夫婦は、孫のいる歳で春から秋にかけて山小屋に来ているきこりだと考えてもよさそうですね。それがわかる絵を出してください。(6の絵)

 ○ 手引き たぬきのしたことを探して書き出す。最初の2つぐらいはみんなでする。4は、たぬきが出てこないので ○ を書いてください。
 
 <四 かく>
 
     1 いたずら  2 まね   3 わな   4 ○  5 とおり  6 おどり

 六とく の検討

 ○ 事実・区分 大人は、区分を先にやる方が分かりやすいので、区分を先にやっておいてもよいかもしてませんね。
         この事実は、書かれた言葉から中身がどうなっているかが分かり、山を発見しやすくするために扱うのだと考えるとよいかもしてません。
         別な言い方をすると、書かれた言葉の間にどういう関係があるかはっきりすると、山がはっきりしてくるいうことです。
        ① この中で、関係があるのは……。どう入りますかね。このたぬきは、どんなたぬきかな。(でも、こうは問わないで)
           このたぬきは、元気なたぬきです。どこで分かりますか。(こう問うと、何となくイメージできるけど言葉でいえないような子でも答えやすい)
           (いたずら わな おどり まね とおり とつながりがつけられる)
        ② あるは、このたぬきはいたずらものだから、どんなことが起こるか、という問いもありそうですね。(わなにかかる)
        ③ 罠にかかるようなたぬきは、元気者です。そのたぬきのことをいたずらもんだがかわいいなと思っているのは。(おかみさん)
        ④ おかみさんの目から見てかわいいなというのが分かるのはどの言葉。(おどり まね とおり) 
         こうするとつながってくるので、いろいろ考えてみてください。
        ⑤ 区分をどうしますか。「たぬきの糸車」になっているのはどこか。(4、5)
          その前後は、「おかみさんの糸車」で、3区分になります。前を2つに分けると4区分になりますね。
 ◎ 山 配当時間数で2か所にするか、3か所にするか、考えればよいでしょう。種が尽きないように扱いは、工夫します。
        ⑥ 3時間勉強するとしたら、どこ(何番)を詳しく勉強したいですか。(子どもに投げかけてみる)
           たぬきの糸車になっている所(5)、そのもとになった勉強中の所(2)、終わってから満足して喜んでいる所(6)…   
 ○ 余韻  冬の間、たぬきは思うとおりに糸車で楽しめたんだなあ。誰にも邪魔されないでゲームをしている気分かなあ。

⑦ 第ニ次指導    時間の関係で1か所、「たぬきの糸車」になっている所を考えてみましょうか。どこを書きますか。
             「そっと、のぞくと……たばねてわきにつみ重ねました」までを考えました。では、そこを書きましょうか。

 二 とく の検討  書くところが決まったので、六とくから考えてみましょう。二とくは、足場作りと考えて必要最低限のことを準備するという手もありますね。

 ○ おさらい

 ◎ 承接

 ○ 手引き  たぬきが糸車を回している様子がよく分かるところを探して書きます。どこでしょうか。

 <四 かく>  / は、行替え
                   そっとのぞくと、/ いつかのたぬきが、/じょうずな手つきで、/糸をつむいでいる/
                   のでした。たぬきは/つむぎおわると、/こんどは、いつも/おかみさんがしていた/
                   とおりに、たばねて/ わきにつみかさね/ました。

 六とく の検討

 ○ 語義・区分 
        ① 難しいことはありませんか。(担任として押さえておきたい言葉は そっと いつかの 手つき とおり ですかね) 
           (動作化をしてみるのもよいでしょう。子どもに動作化させると、流れが他の方に流れ易いので担任がイメージ作りの助けになる程度にする)
        ② 区分 「おかみさんのしたこと」と「たぬきのしていること」に2区分してから「たぬきのところ」を2区分か、3区分するという手もあるね。
               また、たぬきのところは、何をしたか、動作を4つ(つむいでいる おわる たばねて つみかさね)確認するという手もありそうですね。    
 ◎ 心 何を扱いますか。
        ③ おかみさんは、たぬきを見てどういう気持ちになったか。(こうは問わないで)おかみさん、覗いてみてびっくりしたことあるでしょう。(こちらから問う)
           (じょうず していたとおり)そこを押さえれておわりでもいいのかなあ。  
           これは、二とくでおかみさんが戸を開けたときびっくりしたということを扱っておくとよいですね。(板の間に糸の束 ほこりだけのはず糸車…)
        ④ たぬきの方からいうと、おかみさんが帰ってきたのも覗いているのも気付かず、面白くて夢中になっていたのでしょう。そこを扱うことになりますか。
           (ここは、次時のおさらいに使ってもいいですね)

 ○ 余韻 得意になって糸車を回しているたぬきとおかみさんの驚いている顔が目に浮かぶなあ。

  <基本的には、面白話だなあ、また、自分でも読んでみようという状況にしてあげるということですね>  指導案参照


 第9回    教 科 書 開 き    光村2年上 


桐田

  学級開きの一環になりますか、教科書を使い始めるときに気を配ることなどを、私の経験やいずみ会での教えを元に整理してみます。

  手元にある光村2年上(平成27年2月5日発行)を使って、具体的に考えてみます。(2時間計画)

  まず、学習習慣の確立をめざして取り組みます。1年生で身についているよい点は継続し、改善点は、この機会に修正するようにします。

  いずみ会では、身辺整理が集中力を高めるために必要だと教えています。そのために、机上に準備するものを簡素にしています。(ここまで15分以内で)参照 

  さて、教科書を使う準備ができたら『 表 紙 』をながめて楽しみます。想像・空想の世界を楽しみます。

  その中につながりを見つけて中身への関心を高めます。

    ① 表紙の絵を見てください。(何を問うかは、担任各自の感性を大切にしてください。物語になるような問いが楽しいです)
     
     ・ ここに描かれている動物は、みんな喜んでいますね。どんなところでそう感じますか。(子供たち・カンガルー・バッタ・蝶の様子を話し合う)

     ・ 春になり、野原に出て楽しんでいるのでしょうか。どこで、春だと感じますか。(タンポポ・・蝶・バッタ)

     ・ 実は、この教科書には名前がついています。何でしょうか。(1年上 かざぐるま 1年下 ともだち 2年下 赤とんぼ)  

     ・ たんぽぽが咲いています。指で押さえてごらんなさい。花が咲いた後、たんぽぽはどうなるか知っていますか。(綿毛になり空に舞う)

     ・ そんなたんぽぽのことを勉強します。探してご覧なさい。(とびらの詩・たんぽぽのちえ)

     ・ 綿毛のことが詳しく書かれているところは、何ページですか。(p28・29)楽しみにしていてください。

     ・ 今日は、たんぽぽの詩を読みましょう。(巻頭の詩)

    ② とびらの詩を楽しむ。(題も作者も書いてないが、裏表紙の裏に まど・みちお 光村HPに たんぽぽ と出ている) 
     
      一よむ 音読2回 代表2名(席順に)

      二とく  ○題目 たんぽぽ (板書)  ◎ひびき 蝶とたんぽぽ  〇手引き 全文視写  
  
      三よむ 黙読    

      四かく  視写(ノート)   担任 板書
   
      五よむ 指黙読・指音読
     
      六とく  ○語義・区分 まぶしいのね うふん 2区分(蝶・たんぽぽ)  ◎心 まぶしい(子+孫)のね うふん わらった ○余韻 可愛らしい詩だね。

      七よむ 指音読 暗唱

 <2時間目> 

    ① 表紙の絵を楽しむ。表から裏へとつながる物語を考える。

     ・ 昨日は、まど・みちおさんのちょうちょうとたんぽぽの可愛らしい詩を読みましたね。今日はたんぽぽの絵を探してみましょう。(p30までと裏表紙)

     ・ (裏表紙を見ながら)春になると、いろいろな生き物が動き始めます。動いているのは。(尺取虫・カエル・天道虫・子供・カンガルー・綿毛・風・草)

     ・ 楽しさがいっぱいの絵です。この本にはどんなことが詰まっているのか、調べてみましょう。どこを見たらよいでしょうか。(もくじ)  

     ・ では、目次を見てみましょう。その前に、表紙の裏を読んでから目次を見ることにします。(代表 音読 2回 前日に続き席順で2名)

     ・ 記号やマークがいろいろなところに使われていますので注意しましょう。さて、目次を開けてください。

     ・ 付録の説明をする。(使い方を中心にして話し、関連してコラムやことばのページにも触れる。)

    ② 目次を使って、教科書の概観をする。(興味関心のある教材を知り、自学自習の態度を育てる)
 
      一よむ 音読2回 代表2名(席順に)

      二とく  ○題目 もくじ (板書)  ◎ひびき 読む・話す・聞く・書く  〇手引き 数字と大きな字の言葉を写す。  
  
      三よむ 黙読    

      四かく  視写(ノート)   担任 板書
   
      五よむ 指黙読・指音読
     
      六とく  ○語義・区分 かんさつ 名人 じゅうい 区分(学期で2区分) ◎山 自分の関心ある教材 ○余韻 好きなところを読んでみよう。

      七よむ 指音読


 第10回   ふ き の と う    光村2年上      2016年4月12日UP


桐田


 東京いずみ会が、16日(土)に行われます。その原稿を作りました。その流れを書いてみます。

 p8に学習の目標が次のように書いてあります。 『おはなしを音読しよう』 たれが、どうしたかが、きく人によくわかるように、音読しよう。

 この教材の最終目標は、音読しようです。「聞く人に分かるように」という条件が付いています。何が分かればよいかというと「誰がどうしたか」です。

 では、一読します。できれば、音読がよいですが……。

 すると、竹藪・ふきのとう・雪・竹藪・お日様・春風の声が順に聞こえます。それから、お日様に起こされた春風の力で竹藪にも春がきたという散文詩です。

 区画は、教科書の区画に合わせて9にして、手引きも、誰の声が聞こえるかが自然に出てきました。すると、竹(竹のはっぱ)、ふきのとう・雪・竹(竹やぶ)・お日さま・はるかぜ・○・ふきのとう・〇と拾えます。

 この話(詩)で春の喜びを味わう指導案を作くることにしました。 指導の案はこちらへ

 

 第11回   自然のかくし絵    東書3年上      2016年5月2日UP

O さん

 はじめまして。
 仙台の小学校教員のOと申します。
 宮城いずみ会について興味があります。何人くらいの会でしょうか。国語の研究サークルですか。主にどんな活動をするのでしょうか。お時間のある時に教えてください。
 私、4月の定例会「すいせんのラッパ」に参加したかったのですが,多忙で目まいがしている間に終わっていました。「すいせんのラッパ」を指導してみて,音読教材というのは,何をどう指導するのか迷いました。資料があったら譲っていただけないでしょうか。
 よろしくお願いいたします。  4月20日 


桐田


 O先生
 おはようございます。しばらく、留守をしていまして返事が遅くなりました。実は、私は、東京に住んでいます。宮城いずみ会には、参加しておりません。宮城いずみ会の事務局に連絡します。宮城いずみ会は、25名程度の会員がいます。毎回10名程度が参加されているようです。いずみ会は、芦田恵之助先生の実践に学んでいます。詳しくは、ホームページをご覧ください。いずみ会 事務局 桐田和雄

O さん

 桐田様 ご連絡いただきありがとうございました。
 ご案内いただいたホームページをさっそく見てみました。見たい指導内容を見ることができないようでした。物語については,ほぼ自分のスタイルをつくることができたのですが,まだまだ試行錯誤しています。説明文については,なかなか進歩しなくて焦っています。もし,資料がありましたら見せていただきたいと思います。
 すいせんのラッパ
 自然のかくし絵
 人をつつむ形
など東書3年について勉強したいと思っています。
 よろしくお願いいたします。

桐田

 おはようございます。国語に関心を寄せて、取り組んでいらっしゃることをうれしく思います。早く自分の型を見つけてください。その中で、日々研究することの楽しさを味わってください。
 いずみ会は、読みの指導と作文の指導を中心に研鑚を続けています。音読の指導は大事にしています。指導過程の中の半分は音読に当てています。教科書に出ているような音読劇風な指導は、技術的な面があり時間がかかります。演劇教育に通じるものがあります。そこで、音読(朗読)の指導を取り立てて研究していません。それは、読む楽しさは、音読(朗読)にもありますが、中身を味わうことが基礎基本と考えるからです。
 すいせんのラッパ・自然のかくし絵・人をつつむ形について、私の案を作ってみます。少し時間をください。
 宮城いずみ会の事務局に連絡しましたので、そのうちに返事があるかもしれません。 4月26日

桐田

 おはようございます。「自然のかくし絵」について考えたことを書きましたので添付します。第二次指導以降は、後日になります。4月30日

O さん


 桐田様 資料ありがとうございました。また,授業を想像できる書き方をしていただきありがとうございます。
 いろいろな流派があるようですね。それぞれに良い所があります。
 
深く研究されている方々からアドバイスをいただき,広い視野で勉強させてもらえることは大変楽しいです。
 自分の力量や児童の実態に合わせて,自分なりの指導を構築するべきかと思っています。
 区画を決めるということが,最も勉強になりました。子どもにわかりやすいのは段落なので,どうしようかと検討中です。
 題名を使うことは大事ですね。 ありがとうございました。

桐田

 おはようございます。第二次指導と第三次指導の案を作ってみました。
 第四次指導で感想文を書かせる計画です。第四次指導の詳しい内容は、後日、お送りします。
 一番大事なことは、指導者自身が納得したことを指導することです。
 自然(昆虫)に魅せられた矢島さんの目を通して、私自身が自然の不思議さに共感したということが根底に流れています。

 子供たちとこの世界で遊ぶ楽しさにつながると考えるからです。
 もう少し、クールに書かれている内容をおさえることが大事だという考え方もあるでしょうが、矢島さんはそう考えていないと思います。
 とにかく、楽しむことですね。それが、自ら学ぶということだと思います。
 この案に興味をおもちでしたら、授業をやってみてください。そうすると、具体的な技術的な問題点をお話しできます。


O さん

 桐田様 指導案ありがとうございます。
 おっしゃる通りですね。説明文を読む際の観点の習得に偏ったら子供たちはおもしろくないだろうなと,考えていました。
 説明文といえども,教師が読ませたい・子供に感じ取らせたい「筆者の思い」または「クラスの子供に必要な大事な事」があるのだと思います。
 「だから,この言葉を使うのか!」「だから,この説明の順なのか」みたいに楽しませたいと思って計画中です。
 ・ クラスに一人はいる「あ,そういうことでしょ。知ってる知ってる」タイプの子を変えたいです。
 ・ 単元が終わっても,読書の読みと同じで自分が考えたことのみで終わっている子です。
 ・ 私は,教室に30人が集まっている意味を大切にさせたいのです。
 連休中にさらに練って,連休明けから授業に入ります。5月3日


桐田

 新学期が始まって、疲れもたまるころでしょう。
 この連休は、リフレッシュのチャンスです。心身共に健康な姿を子供に見せるのも、担任の大事な役割です。
 連休明けの授業を楽しんでください。何かありましたら、お知らせください。
 感想文については、後日送ります。 5月3日         
 

 第12回   世界でいちばんやかましい音    東書5年      2016年5月16日UP

桐田

  明日の宮城いずみ会に指導案で参加します。
  案を作ってみて、童話の世界に浸ることが難しいことを感じています。
  皆様によろしくお伝えください。

Kさん

  5月の例会、11名の参加がありました。5名から指導案の提案があり、桐田さんの案を入れると、6つの案で勉強することができました。
  区画は、4、7、8、10区画の4種類の案が出ました。
  手引きは、出て来た人物を書く案が3つ、出て来た音を書くのが2つでした。
  それに、桐田さんの手引きである「言動を書く」を入れると、3種類になりました。
  今回の話題は、第一次指導の「2とく」と「6とく」の違い、特に「6とく」における「事実」の扱いなどが中心でした。
  第二次指導で扱いたいところは、皆、桐田さんのお考えとほぼ一致していました。


 第13回   おおきなかぶ    東書1年      2016年7月5日UP


S さん

 おおきなかぶの指導案を書きました。笠原先生の筆録を参考にして作りました。

  第一次指導 第1時
  一よむ 七人
  二とく
   ○ 題目(おおきなかぶ と板書)
    ①大きなかぶを育てた人は。
    ②最初から大きなかぶではなかったね。最初は何だったでしょう。
    ③その種は、大きかった。
     ・小さな種が、おじいさんが一生懸命育てたので、こんなに大きくなりましたね。(種と育ったかぶの略図板書)
   ◎ ひびき
    ④これを一番最初に抜こうとしたのは。
    ⑤おじいさん一人で抜けた。
    ⑥何人で抜いたの。人間だけでしたか。
   ○ 手引き
     ・ おじいさんが最初に引っぱって、抜けないので、次々お手伝いしたね。ノートに書いてみましょう。
    ⑦ 1 は、誰かがかぶを抜いていますか。(誰もいないので 1 の下には、○と書きます)
  三よむ (手引きに従い黙読しながら 
  四かく            2~7まで登場人物を書き出す。最初は、全員で調べながら書き出す)
    ⑧ 2 は、誰が抜いた。
    ⑨ 3 は、おじいさん一人ではだめだから誰が手伝ったに来てくれた。
    ⑩ 4 の所は、誰が増えたかな。書いてみましょう。
    ⑪ 5 6 7 も、それを見つけて書いてください。
         
       1 ○
       2 おじいさん
       3 おばあさん
       4 まご
       5 犬
       6 ねこ
       7 ねずみ

  五よむ(指黙読 指音読)
  六とく
   ○ 事実・区分
    ⑫おじいさんが畑の中にまいたのは。
    ⑬小さい種が、だんだん大きくなった。大きくなったのは、かぶだけか。
    ⑭葉も根もこんなに大きくなったので、三人と三匹で抜いたのですね。
   ◎ 山
    ⑮明日は、どうやって育てたかをやります。その次は、かぶが抜けたところをやります。
   ○ 余韻
  七よむ(指音読)

      板書事項 略

  第二次指導 第1時  (本時)

  一よむ 7人
  二とく
   ○ おさらい
    ①大きなかぶを最初に引っぱったのは。
    ②おじいさんが頑張って引っぱったけれど、かぶは。
    ③抜けなかったので誰を頼んだの。抜けたかな。
    ④今度は、誰を連れてきた。抜けたかな。
    ⑤次は、その次は、そして、鼠を連れてきて引っぱったら。
    ⑥抜けたという話。
   ◎ 承接 (今回はなし)
   ○ 手引き
    ・ 今日は、おじいさんが植えたかぶがどうして大きくなったか詳しく読みましょう。
      (書くところを読みながら指で押さえさせる)
  三よむ (手引きに従い黙読しながら 
  四かく            該当の文章を視写する。教師は、追加の部分も板書する)
  
       おじいさんが、かぶのたねを
      まきました。
       「あまいあまいかぶになれ。
       おおきなおおきなかぶになれ。」

       あまい、げんきのよい、
      とてつもなくおおきいかぶが
      できました。

       おじいさんは、かぶをぬことしました。
       「うんとこしょ、どっこいしょ。」
       ところが、かぶはぬけません。

  五よく(指黙読 指音読)
  六とく
   ○ 語義・区分
    ⑦ 4 つに分けてみます。
      ・ ここは(最初)誰のことが書いてある。(おじいさん)
        2番目は。(かぶ)  
    ⑧ 3 番目と 4 番目は、どこで分けられますか。(確認 ノートをしまう)
    ⑨ 1 番目のおじいさんは何をした。3 番目のおじいさんは何をした。
    ⑩種はどんな種。
    ⑪小さい種をまくとき、おじいさんは何といった。どんなかぶができたか。
   ◎ 心
    ⑫ 3 番目で、おじいさんがぬことして抜けた。おじいさんが力を入れているところは。
       (「うんとこしょ、どっこいしょ」とやってみる)
    ⑬おじいさんは抜けると思っていた。
    ⑭かぶが抜けなかった。おじいさんの気持ちを書こう。(ペア 発表)
   ○ 余韻
  七よむ(指音読)

      板書事項 略

  第二次指導 第2時  要点を転記

     略
    
   二とく
     ○おじいさんが植えたもの。 何といって。
     ◎一人で抜けないので助けを呼ぶ。
     ○今日は、かぶの抜けたところ詳しく読む。
  
   四かく
    
       ねずみがねこをひっぱって、
      ねこが犬をひっぱって、
      犬がまごをひっぱって、
      まごがおばあさんをひっぱって、
      おばあさんがおじいさんを
      ひっぱって、
      おじいさんがかぶをひっぱって、
      「うんとこしょ、どこいっしょ。」
      やっと、かぶはぬけました。

   六とく
     ○ 2 区分。前の方は、何のこと。(引っ張ったこと)
     ◎「うんとこしょ、どっこいしょ」の読み方 みんなの喜び かぶが抜けた時のおじいさんを気持ちを考えよう。
     
     略


桐田 

 おはようございます。
 18日には、いろいろ質問してくださりありがとうございます。
 指導案を読ませていただき、コメントを書かせてもらいました
 読んでみてください。よく分からない点は、ご連絡ください。
   
S さん 

 早速、拝見してみました。ありがとうございます。2時間扱いで簡単に行うとよいと書いてあったので7時間扱いでするのは長過ぎるでしょうか?
 1次は2時間
 2次は3時間
 おじいさんがかぶを抜こうとする場面、
 犬も呼んだがかぶが抜けない場面
 最後に誰が一番力持ちか?子どもに聞いてみようと思っていますが、3時間目は芦田式にはならないように思います。
 3時間に分けない方がいいでしょうか?
 3次では2時間でグループの音読劇をする予定です。
 もっとあっさり行う方がよいでしょうか。

桐田

 プリントした指導案の方を読んでいませんでしたので、少しピントがずれていたようです。ご免なさい。
 後ほど、プリントされた指導案の方のことも書いて送ります。

 続きです。
 指導案を読みました。
 日程が迫っています。
 指導計画に沿って授業をされる方が、安心できるでしょうか。
   私が作った案は、種まきとかぶが育ったところだけを第二次第1時に扱うようにしてあります。
  ノートに書かれた笠原先生の案をベースにしたおじいさんの抜くところも扱うのもよいです。
 S先生の判断にお任せします。
   第一次指導を2時間することになっていますが、第2時の場面分けの時間のことが、私にはよく分かりません。
   学校全体の取り組みで必要なのでしょうか。そうでないなら、省略してもよいと思います。
 指導案についての所見です。
 とりあえず、報告まで。

S さん

 先週は丁寧なご指導をありがとうございました。
 送って頂いた内容を元に展開を検討した結果、やはり今年度の研究テーマを意識して、今回はおじいさんの気持ちを考えさせることにしました。
 読み深めた直後に気持ちを聞かれても深まりがないという先生のご指摘、納得でした。
 また、最後に音読をして暗唱もいれたのですが、結局時間が足らなかったので、おじいさんの気持ちを発表して終わりました。
 うんとこしょ、どっこいしょの言い比べ等は行えたので、音読劇に繋がる展開にはなりました。

 今日の協議会では、これまでの葛藤も伝えました。
 かぶを抜いた直後のおじいさんの気持ちを考えるのはそんなに意味があることなのかと考えると無理に考えさせなくてもいいという話も出ました。
 私は、研究授業でなければ、群読して終わりたかったと改めて感じました。

 今回、芦田式の授業を初めて見た先生も多かったので、
 指名読みのスムーズさ、指黙読、指音読の皆の集注した雰囲気がいいと感じた先生もいました。
 まだまだ私も、子どもも不慣れなので、いろいろな授業を追試してみたいと思います。
 まずは、昨年の夏の大会で実践された詩を追試してみたいと思います。

 ありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

桐田

お疲れ様でした。
いろいろ課題が残ったことでしょう。
いずみ会では、どこまで行っても終点はないと考えます。
それは、教師自身が成長する存在だと考えるからです。
その課題を、東京いずみ会でお聞かせください。

第二次指導第2時の二とく◎承接(私の案)で「ぬけません」の接続詞の扱いについて、思いついたことがあります。
おじいさん役を1列目、おばあさん役を2列目……ときめて、「うんとこしょ、どっこいしょ」を列の子にいわせ、
接続詞から後を残りの子にいったもらいます。接続詞だけ板書します。

とにかく子供と楽しんでください。それが、一番大事なことです。
その中で子供は育ちます。言葉と声と感情とが一致するときに国語の本当の力がつくのですから。

 第14回   はりねずみと金貨    東書3年下      2016年10月10日UP


桐田

宮城いずみ会への資料参加です。

「はりねずみと金貨」の4時間の案を作ってみました。
最後になって、お金(金貨)の意味がわかったように思います。
それは、人と人とを結ぶ役割が基だということです。

昔は、物々交換でした。また、近所付き合いは、物・労働等のやりとりでした。
子供のお使いには、お駄賃として菓子などをあげていました。
それが、自由度の高いお金に替わっていきました。
それが、何でも金で済ますようになってきて、本来の人と人との結びつきが変質してきているように思います。

案には、その雰囲気が出せませんでした。今後の工夫が必要です。

宮城いずみ会の皆さんによろしくお伝えください。

K さん

「はりねずみと金貨」の案、ありがとうございます。
通信教育で宮城いずみ会を盛り上げていただき、感謝申し上げます。

「はりねずみと金貨」は、はじめ、扱いやすい教材のように思いました。
しかし、二次指導が単調になりそうで、工夫が必要だと思っています。

桐田先生の案のように、みんなが「気遣い」をした話と考えると面白いですね。
宮城いずみ会での勉強が楽しみです。

宮城いずみ会が終わったら、また報告いたします。


K さん

10月の宮城いずみ会の参加者は、9人でした。

今回は、「はりねずみと金貨」(東書3年下)を使って勉強しました。
5人が立案してきたので、桐田先生の案を入れて6つの授業案が提供されました。

この話は、年老いたはりねずみが森の動物たちの「思いやり」「優しさ」「気遣い」により、冬ごもりの準備ができたというものです。
はりねずみも同じ気持ちになって、使わずにすんだ金貨を森の道ばたに戻します。
読んでみて、心があたたかくなる教材だということで、皆、一致しました。

第一次指導では、六とくの「山」で、大事なところをにおわせる扱いになります。
子ども自身に文章を主体的に読ませるためにも、第一次指導で「心」を扱わないことがポイントと確認しました。
「心」の扱いは、第二次指導でということになります。

そのような話し合いのあとで、桐田先生の案を読ませていただきました。
桐田先生の案で、第二次指導の扱いについて、たいへん勉強させていただきました。
なるほどこうすればよく分かると、皆で納得しました。

第二次指導まで立案してみて、教材の扱いが具体的に分かるものだと実感しました。

今回も案を送っていただき、本当にありがとうございました。

桐田

宮城いずみ会、内容が充実したようですね。

第一次指導をしっかり検討することが大事です。
第二次指導まで立ててみると、第一次指導で何を扱い、
第二次指導でどこをどのように読むかを具体的に考えてから
第一次指導を再検討するとよいなと、今回気づきました。

さらに、第三次指導以降で文章の構成や絵を中心(絵本として)にした扱いも楽しめそうだと思いました。

担任時代にそこまで気づいたいたらと、残念です。


 第15回    …          20  年 月 日UP

桐田










Y さん





K さん


A さん

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